隕鉄は100万年に数度の割り合いでゆっくりと冷却してできたと考えられています。主に鉄(Fe)とニッケル(Ni)の合金からなりNiの含有量によりさらに細分されています。オクタヒドライト中の大部分のものは、隕鉄の表面を磨き、薄い酸で溶かすと、きれいな筋模様が出ます。これは発見者の名をとって “ウィドマン・シュテッテン構造 Widmanstatten pattern” と呼ばれます。特徴的な模様は結晶形の異なる鉄(ニッケル含量6%以下)とアルファ鉄(ニッケル含量13%以上)の作り出す美しい格子状の組織なのです。これは鉄とニッケルの含有量が違う2つの相が隕鉄の中に存在し、ニッケルの多い部分が酸に溶けにくいために起こる現象です。この2つの相ができるには、100万年に数度~数百度という非常にゆっくりした速度で隕石が冷えなくてはなりません。したがって、この模様を人工的に作ることは不可能なのです。
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