国民協和の歌 「日の丸兄弟」
中央協和会・大政翼賛会作詞、佐々木俊一作曲、服部正編曲
1941年1月
一、
なれぬ言葉に しきたりに
故郷離れた 明け暮れは
こゝろ淋しい 日もあらう
膝を交へて ほがらかに
熱い番茶の ひとつでも
ともに汲まうよ 兄弟よ
二、
くろい瞳に くろい髪
通う血潮は 昔から
さあさ日の丸 まん中に
立てゝ仲よく 勇ましく
ともに行かうよ 進まうよ
三、
一視同仁 窮みない
御稜威いたゞく 兄弟が
融けて飛躍の 時は今
こぞる総力 勤労の
汗に鍛へて 大東亜
ともに興さう 揺ぎなく
*中央協和会
日本の朝鮮植民地支配の時期,在日朝鮮人に対する内務省,警察当局を中心とした統制機関。1920年代はじめ在日朝鮮人の失業,人権侵害などの社会問題への対策として大阪府,神奈川県などが〈内鮮協会〉〈内鮮協和会〉をつくってその〈補導〉,取締り,同化につとめた。36年,大阪府における在日朝鮮人対策の経験を基礎として厚生省は予算措置を講じ全国的に各府県協和会をつくっていき,39年6月にはその統轄機関としての中央協和会を結成した。出典